スポンサーリンク

IoT / Wireless Sensor Network

底泥型微生物燃料電池(SMFC)の内部抵抗をコンデンサを用いて計測してみる!

投稿日:

底泥型微生物燃料電池の内部抵抗をコンデンサを使って計測してみます。


微生物燃料電池の内部抵抗を測定する方法はいくつかあります。最も一般的な内部抵抗の求め方は、2種類の外部抵抗を用いて、内部抵抗と起電力を変数として連立方程式を解く方法です。



ですがそれで求めたことがある方は分かると思うのですが、その手法は少しめんどくさいです。というのは、微生物燃料電池を外部抵抗につなげてから、外部抵抗にかかる電圧が安定するまで、少し待たなくてはいけません。また、まったく同じ外部抵抗値を使っても、測定するたびに測定値に多少のズレが生じます。したがって、正確に内部抵抗を求めようと思うと、求めた内部抵抗の平均を求めなくてはいけません。



という理由から、王道からは外れますが、今回はコンデンサを用いて求めます。


微生物燃料電池の内部抵抗の求め方


今回使用した底泥型微生物燃料電池は、MudWattというキットについてくる微生物燃料電池です。ちなみに私がMudWattを計測に使ったときは、オープン電圧で0.47Vでした。そしてコンデンサですが、静電容量が1.5Fのものを使いました。大容量のコンデンサなので、EDLC(電気二重層キャパシタ)とかスーパキャパシタと呼ばれているものです。この値にした理由はとくにありません。


やり方は時定数を実測し、そこから抵抗を逆算して求める、というシンプルなやり方です。

それでは時定数を求めるために、コンデンサを充電します。コンデンサにかかる電圧を毎秒を読み取った結果が以下のグラフになります。(時定数についての知識があると読み進めやすくなるかと思います。)


時定数に関する説明 :https://www.aps-web.jp/academy/ec/07/

時定数は、コンデンサにかかる電圧が63.2%の位置まで来たところを示します。今回使った底泥型微生物燃料電池の電圧は0.47Vなので、それの63.2%は約0.297Vになります。グラフから0.297Vまで充電するのに、約850秒かかりました(厳密には867秒です)。この数字を頭の入れておいて、回路についての方程式を解いていきます。




E:微生物燃料電池の起電力

i(t) : 回路全体に流れる電流

C : 外部接続したコンデンサの静電容量(今回は1.5F)

rin : 微生物燃料電池の内部抵抗

rout : コンデンサに生じる寄生抵抗(ESR)。
この値は使用したコンデンサのデータシートに記載されている(今回したコンデンサの寄生抵抗はデータシートより最大で10Ω)。

R : 抵抗の合計(この回路で言うところの内部抵抗と寄生抵抗の和)

Vc : コンデンサにかかる電圧

 

以下は、ダラダラと式が書いてあります。
最初は時定数がなぜ63.2%の位置を示すか、ということを示しているためです。時定数のことが分かっている方は、最後の方まで読み飛ばしていただいても大丈夫です。

式がズラズラと並んでいますが結局のところ、内部抵抗は時定数τ = CRに値を代入するだけで求められます。τは実測値、Cは使用したコンデンサの静電容量、Rは内部抵抗と寄生抵抗の和です。なので一番最後の式だけで内部抵抗が導出出来ます。



実際に内部抵抗を求めてみると約568Ωでした。少し大きいですね。内部抵抗がもっと下がれば、流れる電流が増えるのでコンデンサを早く充電できます。つまりそれは、発電能力の向上を意味します。




以上、王道ではないやり方で微生物燃料電池の内部抵抗を求めてみました。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

スポンサーリンク

-IoT / Wireless Sensor Network

Copyright© 無線&ネットワーク屋 , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.