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LoRaWANネットワークの導入!どの製品を購入したらいいのかまとめた

投稿日:2020年2月23日 更新日:



LoRaWANネットワークを構築したいけど

結局何を揃えたらいいのか分からない、

という方のために簡単にまとめてみました。



LoRaWANネットワークは、

自分でネットワークを運営・管理するか

事業者のネットワークを借りるか

の2種類あります。

事業者はSORACOMなどが上げられます。



事業者のネットワークを借りると、

簡単にLoRaを使える、

困ったときの窓口がある、

などのメリットはあります。



しかし事業者に契約金を支払う上、

ネットワークの展開範囲が限られているので、

その範囲外のユーザにとっては使えないです。



また事業者ネットワークを使用する場合は、

デバイス固有の識別子となるDevEUI

事業者のサーバに登録する必要があります。

自分で運用する場合は不要です。




一方で自営する場合のメリットは、

ネットワークを運営・管理する技術を

学んでしまえば、どこにいようと

LoRaWANを使うことが出来る点です。




ということでこの記事は、

LoRaWANネットワークを自営しようと

した場合において、どの機器を

購入したらいいのかまとめました。




まずは確認ですが、

LoRaWANネットワークの概要図は

次のようになっています。

自営する場合は全て自分で揃えます。



ここから分かるように

LoRaWANネットワークを構築するのに

LoRaWANデバイスゲートウェイ

新しく用意する必要があります。



LoRaWANゲートウェイは、

画像ではラズパイになっていますが、

もちろんラズパイでなくても大丈夫です。



またLoRaWANゲートウェイは、

インターネットに接続しておく必要があります。



その際の接続インタフェースは、

Wi-Fiでもセルラー通信でも

イーサネットでも何でもOKです。



ネットワークサーバやユーザ端末等は、

使用目的(アプリケーション)に応じて、

適した形のものを用意します。




それではLoRaWANデバイスと

LoRaWANゲートウェイについて

何を揃えたらいいのか見ていきましょう。



と、その前にどちらにも共通して言えるのが

LoRaは 920MHz帯 を使用します。(日本の場合)

厳密には 920.6MHz ~ 928.0MHz です。



欧州は 868MHz、アメリカは 915MHz帯

お隣の中国では 780MHz帯となっています。

違う周波数を使用すると電波法に違反します。

この点には、特に気を付けましょう。


LoRaWAN デバイスの購入



LoRaWANデバイスは主に、

次の2大要素から構成されています。

  • LoRa無線モジュール(SX1276など)
  • それを駆動させるためのマイコン(ArduinoやSTM32シリーズなど)


もちろんIO回路やシリアル変換回路など

構成している要素は他にもあります。

こういったその他の要素は、

マイコンに搭載されています。



なおLoRaWANデバイスのマイコンには、

ArduinoSTM32シリーズのマイコン

この2択であることが多いです。



そしてLoRaWANデバイスを入手する際は、

全てが揃った既製品を購入するか、

マイコンとLoRa無線モジュールを別々購入する

このどちらかになります。



ArduinoかSTM32を所有している場合は、

LoRa無線モジュールを追加購入するだけで、

LoRaWANデバイスを作成することが出来ます。



この場合、LoRa無線モジュールは

"シールド" という名前で販売されています。



マイコンを持っていない場合は、

LoRaWANデバイスとしての既製品を

購入することになりますが、

結局中身は自分で買い揃えた場合と

同じであることが多いです。


ここでもう少し深堀します。



LoRa無線モジュールに搭載されている、

LoRa無線チップ(モジュールのコア部品)は、

SEMTECH社が世界で初めて商品化し、

ライセンスを取得しました。



日本で見かけるLoRa無線モジュールには、

SEMTECH社の SXシリーズの

無線チップを搭載した製品が多いです。

(例えば SX1272、SX1276、SX1301など)



MICROCHIP社のRNシリーズなど、

他にもLoRa無線チップはあります。



無線チップによって

対応している周波数が異なる
ので、

日本で使用可能な製品、

そうでない製品どちらも存在します。



残念なことに日本で、920MHz帯非対応の

無線チップを搭載したモジュールが

販売されているのが現状です。



したがってLoRa無線モジュール購入の際は、

無線チップを見るのが一つの基準になります。



実はSX1276でも、SX1276MB1CJSや

SX1276RF1KASのように派生しています。



この2つでも対応している周波数が

異なりますので、一概にSX1276でも

良い悪いがあります。



あくまでチップ規格は、

購入しても良い無線モジュールを

パッと見分ける簡易フィルター程度の役割

と、覚えておいて下さい。




んで、結局何を買えばいいの?



事業者から取り寄せるのが

一番手っ取り早いです。

しかし高い。。。




もっと安く済ませるには、

自分で買いそろえる必要があります。




まずマイコンに関しては

Arduinoで良いかと思います。


Arduinoを持っている人が多く、

情報もネットに豊富にあります。



次にLoRa無線モジュールについてです。

※Arduinoにつける無線モジュールは "シールド" と呼ばれています。



製品の説明欄に対応周波数が、

記載されているので、

そこを見て簡単に判断します。



電波法違反に慎重になっている方は、

総務省のHPにいって技適取得済みか

確認してから購入しましょう。


総務省の技適確認ページ
https://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=js01



無線モジュールはたくさんの種類が

販売されており、全てを網羅するのは

難しいかと思います。



アマゾンでヒットする製品は

怪しいものが多い印象でした。



アマゾンで調べていると良くある表記に

915MHz帯というものがあります。



915MHz帯と920MHz帯は、

異なるので使用すると多分アウトです。


915MHz帯:902MHz~928MHz
920MHz帯:920MHz~928MHz
を指すことが多いです。



ちなみに電波法のどこかに

周波数:
920.5MHz~928.1MHz


単位チャネル:
中心周波数が920.6MHz~928.0MHzで、
帯域幅200KHz間隔の合計38チャネル

という感じのことが書かれてた気がします(曖昧)。



つまり言いたいことは、

アマゾンで販売されている製品は

怪しいものが多いので技適取得済みを

購入した方が確実に良いです。



ここで安心できる秋月のサイトを見てます。

http://akizukidenshi.com/catalog/goods/search.aspx?search=x&keyword=LoRa&image=%8C%9F%8D%F5


LoRa無線モジュールとして販売されているのは

1製品(モデル違いを含めて2種類)だけです。



あとはLoRaWANデバイスとして

完成済み製品が2つ、ゲートウェイが1つ

といった感じです。(2020/02/24現在)

ちなみに技適取得済みなので安心です。



自分でどの製品が良いか

判断に困った場合は秋月の製品を

取り寄せれば良いかと思います。



ちなみに秋月で販売されている

TLM922Sという無線モジュールは

SX1272が搭載されてます。




次にLoRaWANゲートウェイについてです。


LoRaWANゲートウェイの購入



ゲートウェイは完成版を購入すると、

高いものが多いで、自作するとかなり

お得になります。



ゲートウェイなので、

操作や機能面に長けている方が望ましいです。

自作の場合はOSが入るマイコンを用意します。



筆頭はRaspberry Pie(ラズパイ)ですが

OSが入ればどのマイコンでもOKです。

とはいえ、モジュールがマイコンに

取り付けられなければ意味ないです。



購入すべきものを揃えたら、

LoRaWAN無線モジュールをマイコンに

取り付けて、あとは設定して完成です。

設定法に関しては別の記事にて紹介します。




技適取得済みの製品の中で、

次の製品が良さそうです。



Dragino社 LoRa GPS/HAT です。
名前にある通りGPS機能もついています。

https://jp.rs-online.com/web/p/products/1875121




ちなみに楽天市場でも、

同じ製品が販売されていますが、

周波数が異なるバージョンなので

電波法に違反することになります。






以上です。


日本では使用してはいけない周波数の製品が

非常に多く販売されてるのが現状です。

このことから技適取得済みを購入するのが

一番安心して使用できるかと思います。




最後まで読んでいただきありがとうございました。


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